北大路魯山人―「椎茸の話」
明治から昭和にかけて書・画・陶芸・漆芸・食という幅広い分野で芸術的活躍をした、かの魯山人は
椎茸についてこう言っている・・・
椎茸のかさは、そのできる木の皮に似る性質がある。櫟(くぬぎ)の木にできた椎茸のかさは櫟の皮と同じようになっており、椎の木にできた椎茸は椎の皮に似ている。
さて、櫟椎茸だが、これは噛みごたえがあるという特徴はあるけれども、椎の木にできた椎茸のように香りがない。所詮、椎の木にできた椎茸にまさるものなしといえよう。
当たり前のものを当たり前に行う農業が日本の食を支え続ける・・・